手術室
手術室は、2室(うち1室はバイオクリーンルーム)、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)の1室があります。
令和元年度手術実績、389例(手術337例、ESWLが52例)
主な手術
内科の主な手術
ペースメーカー植え込み手術
整形外科の主な手術
人工股関節置換術(THA)、人工膝関節置換術(TKA)、
鏡視下前十字靭帯再建術、鏡視下半月板切除術・縫合術、
高位脛骨骨切り術(HTO)、脛骨顆外反骨切り術(TCVO)、
人工骨頭挿入術、骨接合術全般
人工股関節置換術
THAは、「Total Hip Arthroplasty」の略で、傷ついた股関節(足の付根の関節)を関節の代替としてインプラントと呼ばれる人口の股関節部品に置き換える手術です。
関節リウマチや変形性股関節症、大腿骨頭壊死症などの病気による激しい痛み、股関節の動きに制限があり、日常生活動作(歩行等)に改善が見込めない状態、あるいは股関節が著しく破壊された場合に人工股関節置換術などの手術対象となります。
人工膝関節置換術
TKAは、「Total Knee Arthroplasty」の略で、傷ついた膝関節を関節の代替としてインプラントと呼ばれる人口の膝関節部品に置き換える手術です。
関節リウマチや変形性膝関節症などの病気で膝の痛みが強くなることがあります。膝関節の軟骨の磨耗や骨の変形が強く、内服薬、外用薬、関節内注射、理学療法などの保存療法をしても強い疼痛や歩行障害が残り、日常生活に大きな支障をきたす方が手術対象となります。
鏡視下前十字靭帯(ACL)再建術
前十字靭帯は、膝の4本の靭帯の一つで膝の前後や回旋の安定性に重要な役割を果たしています。前十字靭帯損傷の多くは、スポーツ中のターンやジャンプの着地などの動作時、タックルなど予期しない外力に膝をガクっと捻って損傷します。
手術は、ハムストリングス(太もも裏の筋肉)の腱を用いた、二重束再建法を標準方法として行っています。
手術は全身麻酔で施行し、約2時間の手術です。
関節鏡視下半月板切除術・縫合術
半月板は膝関節の間にあり、内側にあるものを内側半月板、外側にあるものを外側半月板と呼びます。半月板は三日月状をしており、膝関節を安定させる役割や、膝関節の衝撃を和らげるクッションの役割を果たしています。
膝に強い衝撃が加わったり、捻ったりした時に半月板の損傷した部分が関節の中で引っかかり動かなくなる症状(ロッキング)もあります。
関節鏡にて半月板の損傷の程度を確認し、縫合できる状態であれば半月板縫合術を行います。半月板の縫合ができない場合には、傷んだ部分のみを切除する半月板切除術を行います。関節鏡を用いるため、手術創は小さくて済みます。
矯正脛骨骨切り術
高位脛骨骨切り術(HTO)、脛骨顆外反骨切り術(TCVO)は、脛骨の近位を骨切りし、内反変形している膝関節の機能軸を整える手術です。
当院では、初期、進行期の変形性膝関節症に対して全国的に行われている高位脛骨骨切り術(HTO)と、長崎大学で考案された脛骨顆外反骨切り術(TCVO)を症状に応じ行っています。
TCVOは、高位脛骨部において機能軸を整えるだけでなく関節面の形成も行う骨切り法です。
TCVOは初期、進行期の変形性膝関節症のみならず、末期の変形性膝関節症にも適応があるのが特徴です。
スタッフ
手術スタッフ紹介:当手術室は、看護師6名(師長1名を含む)、中央材料室担当介護福祉士1名で、手術業務全般、中材減菌業務、診療材料業務を行っております。
我々手術室スタッフは、個性派揃いで、患者様には優しく、スタッフ同士は厳しくをモットーに、安心した手術が提供できるよう、普段からお互いを指摘しあえる関係に心がけ、安全第一で取り組んでいます。
手術室は、少数派チーム医療の部署です。病棟看護とは違った独自な技術を要し、手術の流れを見極め、その時々のタイミングに合わせ、緊迫した中にも安全かつスムーズに手術を終えた時の達成感は、何ともいえない喜びが沸いてきます。
今後も、各スタッフがスキルアップに努め、患者様から「安心して手術を受けた」と感じてもらえるような手術看護に努めていきたいと思います。